重飲食テナントを受け入れるべき?
テナントを貸し出す際に、「重飲食業態」をどうするか悩むことはありませんか?焼肉店や中華料理店など、重飲食テナントは収益性が高い一方で、設備への負担や周囲とのトラブルが心配になるケースもあります。
今回は、重飲食テナントを受け入れる際のメリットとデメリットをわかりやすくお話しします。
重飲食テナントを受け入れるメリット
1.賃料を高く設定できる
重飲食業態は利益率が高いため、賃料を他の業態より高く設定しやすい傾向にあります。
特に焼肉店や中華料理店などの人気業態では、家賃が高めでも契約してくれる可能性があります。
2.需要が安定している
飲食業態は景気の影響を受けにくい部分があり、特に大阪のようなグルメ都市では安定した需要が見込めます。
3.長期契約が期待できる
重飲食店は初期投資が大きいため、長期的にテナントとして入居するケースが多いです。これにより、安定した収益を期待できます。
4.物件の希少価値が高まる
重飲食を許容する物件は少ないため、競争力が高まりテナントが見つかりやすくなる可能性があります。
重飲食テナントを受け入れるデメリット
1.匂いや騒音に関するトラブル
匂いや煙、騒音が原因で、近隣住民や他のテナントからクレームが発生する可能性があります。
特に集合テナントの場合、他のテナントとの関係性に影響が出ることがあります。そのため、契約の特約事項に、クレームがあった場合には借主で対応していただくよう明記しておくことが大事です。
2.原状回復費用が高額になる
退去時の修繕や清掃費用が高額になりやすいです。契約書に原状回復に関する条件を明確に記載しておくことが重要です。
3.特定の法規制への対応が必要
飲食店営業許可や消防法への対応が必要であり、場合によっては物件の改修が必要になることもあります。こちらも必要になった場合は、借主で対応していただくように明記しておきましょう。
重飲食テナントを受け入れる際のポイント
1.契約内容を明確化する
修繕費や原状回復費用、トラブル時の責任分担を契約書に明記します。
長期間の契約を前提とし、契約終了時の条件を詳細に定めることが重要です。
2.近隣トラブルに備える
排気ダクトや防音設備を整え、トラブルを未然に防ぐ対策を行いましょう。これらの整備については、借主と協議しながら進めることで、費用分担や施工内容を双方が納得した上で進められます。
3.テナントの審査を徹底する
借主の事業計画や過去の経歴を確認し、信頼性の高いテナントを選ぶことがリスク回避につながります。
4.管理会社や専門家の活用
重飲食業態の経験が豊富な管理会社に相談し、トラブル時の対応や契約書作成のサポートを受けるのもおすすめです。
まとめ
重飲食テナントを受け入れることには、大きなメリットとリスクが伴います。賃料収入の増加や物件の希少価値向上といった利点がある一方で、設備負担やトラブルの可能性を考慮する必要があります。
最適な選択をするためには、物件の特性や周辺環境を踏まえ、慎重に判断することが大切です。契約内容をしっかりと定め、設備を整えることで、安定した収益とトラブルのない物件運営を目指しましょう!
こんな記事も読まれています
- テナント(事業用)
- 定期借家契約のメリットと注意点
- テナント(事業用)
- テナント物件管理の外注は得か損か?
- テナント(事業用)
- 契約前が重要!テナント契約基本知識
- テナント(事業用)
- リスクを最小化!家賃滞納への事前対策