契約前が重要!テナント契約基本知識

契約前

 

貸し出す前に知っておきたい!テナント契約の基本知識

 

今回は、テナント物件を貸し出す際に役立つ「テナント契約の基本知識」についてお話しします。貸し出した後に発生するトラブルを防ぐためにも、契約書に何を記載すべきか、契約前にどんなポイントを確認しておくべきかを解説させていただきます。

 

 

■契約書に記載すべき基本事項

テナント契約書は、オーナーと借主のルールを明確にする大切な書類です。以下のポイントは必ず記載しておきましょう

 

1.賃料と支払い条件

賃料の金額、支払い方法(銀行振込や現金)、支払い期限を明記します。

賃料の改定条件や更新時のルールも記載しておくと、トラブルを防ぎやすくなります。

 

2.修繕義務の分担

修繕にかかる費用負担をオーナー側と借主側でどのように分担するかを明確にします。

基本的には、建物の構造部分や建物全体にかかわる設備、大規模修繕はオーナー負担、日常的なメンテナンスや室内のことに関しては借主負担とするケースがわかりやすいですね。

 

3.使用目的の明確化

物件をどのように使用するかを具体的に記載します(例:飲食店、美容室など)。

 

4.原状回復のルール

退去時にどの範囲まで原状回復を求めるのかを具体的に記載します。

「スケルトン」もしくは、「原状回復」という文言が良いと思います。原状というのがテナントの場合は曖昧なこともあるので、しっかり取り決めし、特約事項に明記することをおすすめします。

 

5.契約期間と更新条件

契約期間や更新時の条件、更新料の有無を記載します。

定期借家契約の場合は終了時の条件を詳細に記載することが重要です。

 

 

■契約前に注意すべきポイント

契約書を作成する前に、以下の点を確認しておきましょう

 

1.借主さんの調査

これから開業される方には、資金をどのように調達するかなど経済状況を確認しておく方がよいと思います。あとは保証会社に加入していただくことも忘れてないように。

法人の場合も場合によっては、保証会社に加入してもらってください。またどのような会社なのか、ホームページや決算書などで確認もしたほうがよいです。

 

2.周辺環境との相性

近隣の環境を見て、業種的にクレームやトラブルがおきなさそうかも確認し、起きた場合の対処方法など特約事項に記載することをおすすめします。例えば、飲食店の場合、匂いなどクレームがこないかなど。

 

3.法律や条例の確認

物件が消防法や建築基準法に適合しているかを確認します。違法状態での賃貸は後々トラブルの原因になります。こちらも特約事項に貸主は責任を負いませんなどの文言を入れておくことをおすすめします。

 

4.管理体制の見直し

自主管理か管理会社に委託するかを検討します。管理体制が整っていると、トラブル対応がスムーズになります。

 

5.賃料設定の妥当性

周辺の相場を調査し、妥当な賃料を設定します。高すぎると借主が見つからず、低すぎると収益性が悪化します。

 

 

■トラブルを防ぐための工夫

契約書の特約事項にしっかり記載することをおすすめします。様々なトラブルが回避できます。

稀に住居と同じような感覚で借りられる方もいらっしゃいますので、エアコンなどの設備がどちら負担なのかも記載する必要があります。

 

 

■まとめ

テナント契約は、貸し出す前の準備が成功の鍵です。契約書に基本事項をしっかり記載し、契約前の確認を怠らないことで、退去時のトラブルを未然に防ぐことができます。

特に、賃料や修繕義務、原状回復などのポイントは重要です。不動産オーナーとして、自分の物件に合った契約内容を作成し、トラブルのないテナント経営を目指すことをおすすめします!